Fカーブにジッター(ノイズ)を付加するのにスクリプトやプラグインを探してみたのですが、
ネットビューで一つ見付けたくらいで適当なモノが見付からなかったので
とりあえず作ってみました。
(こういうのはゴロゴロありそうなもんだから探し方がマズイだけかもしれませんが・・汗)

で、どういうFカーブジッターが欲しくて作ったか、ですが

1:
既にキーを打った任意のFカーブ(アニメーション)に付加的にジッターを与えたい。

2:
ジッターの強度(振幅)や発生間隔を時間軸で変化させることができること。

3:
ジッターのかかり具合を調整しながら何度もやり直しが出来ること。

4:
ジッターをかけた後でもジッターをかける前の状態のFカーブに戻せること。

とまぁそういうところです。


詳しくは以下参照。

とりあえず、御自由にDLして下さい。

FC_Jitter.zip
FC_Jitter v0.4 (2009 7/13 一部不具合修正しました。)




FC_Jitter v0.4 (2009 7/13 一部不具合修正)

          現在 バージョンは0.4です。
          スクリプトファイル内の上部コメントにバージョンを記していますので、
          古いバージョンである方はDLし差換えることをお勧めします。



任意のアニメート可能なパラメータのFカーブにジッター(ノイズ)を追加します。


1: 当スクリプトを実行します。
   FC_JitterのPPGとFカーブエディターが開きます。

2: PPG右上の [PickParameter]ボタンを押し、ピックモードにします。

3: 8キーを押しExplorerを開きます。
  Explorerを 「すべて+アニメート可能なパラメータ」 のモードにします。
  選択状態にある任意のアイテムの階層を開いていき、ジッターを追加したいアイテムの
  アニメート可能な末端のパラメータをピックします。

  パラメータ欄にピックしたパラメータが表示されます。
  ピックモードを使用せずダイレクトにパラメータ欄にキー入力してもかまいません。

4: FC_JitterのPPGその他のパラメータを設定します。
  パラメータの説明:
       パラメータ
         ジッターを追加したいアイテムのパラメータ。
 
      最小・最大          ジッターの振幅の最大値と最小値。
 
      STP_Min・STP_Max    ジッターの発生間隔の最大値と最小値(単位:フレーム数)。
 
      SelectOne          ジッターの実装の仕方。
 
      キャンセル          ジッターを取り消しFカーブを元に戻す。
 
      生成              ジッターを生成し目的のパラメータにジッターを施す。


5: 生成ボタンを押します。
  ジッターを生成し目的のアイテムのアニメート可能なパラメータにジッターを施します。


  ※注意: ジッターを追加したいアイテムのアニメート可能なパラメータを選択(入力)する際、
        誤った選択をした場合のエラー処理をしていません。

        例えば、
        cube.kine.local.posy を入力するところ 
        cube.kine.local.pos を入力してしまったまま、生成ボタンを押してしまうと
        不適切な処理が行われ無意味なアイテム等が生成されます。

        その場合、FC_JitterのPPGのアイテム欄に誤った入力がされた状態のままで
        キャンセル ボタンを押し、
        その後改めて適切なパラメータを選択(入力)し、生成ボタンを押し直して下さい。

        またその他とくに例外処理・エラー処理などはしていません。
        必ずバックアップをとってから使用することをお勧めします。
        個人の責任において使用してください。
        使用したことにより発生したトラブルについては
        当方は一切責任を負いませんので予め御了承ください。
        改造・改編など御自由にして下さい。



えーと文字で説明してもイマイチどういうスクリプトなのか分りづらいですよね・・・

ということで適当に下記サンプルで説明します。
また下記サンプルのシーンデータは、 
FC_Jitter.zip 内に同梱しています。




@ 
BOXが左から右に少し上下(Y軸)しながら動く適当なアニメーションがついているシーンです。
   BOXのYポジションにジッターをかけることにします。


A 当スクリプトFC_Jitter.jsを実行します。
   
FC_JitterのPPGとFカーブエディターが開きます。


B FC_JitterのPPG右上の [PickParameter]ボタンを押し、ピックモードにします。
   「すべて+アニメート可能なパラメータ」 のモード
にしたエクスプローラから
   目的のアイテムの階層を開いていき、ジッターを与えたいパラメータをピックします。
   今回は、cube のローカルトランスホームのポジションの Y cube.kine.local.posy) をピックします。


   パラメータ欄にピックしたパラメータが表示されます。
   ピックモードを使用せずダイレクトにパラメータ欄にキー入力してもかまいません。



C 他のFC_JitterのPPG上のパラメータは変更せず、とりあえずデフォルト値のまま 生成ボタンを押してみます。

   ピックモードで選択した cube.kine.local.posy をもとに、cube_kine_local_posy という名のユニークなNullオブジェクトが
   作成され、そのNullの posx には、 cube.kine.local.posy のFカーブをオリジナルFカーブとしてコピーします。
   また、 posy には、FC_JitterのPPG上のパラメータに従い生成されたジッターが入ります。
   最後に posz には、posx posy を合わせたせた結果が入ります。

   このままではNullにアニメーションが与えられただけですので、この情報を cube.kine.local.posyに与えるのですが
   以下の3つの方法を用意しています。


D FC_JitterのPPG上のパラメータSelectOne で、1: Integrates by References を選択していた場合は、
   cube.kine.local.posyに、
   
(at_frame(Fc ,
cube_kine_local_posy.kine.local.pos.posx)) + (at_frame(Fc , cube_kine_local_posy.kine.local.pos.posy))
   というエクスプレッションが施されます。


E SelectOne で、2: Reference to numerical result を選択していた場合は、
   cube.kine.local.posyに、
   at_frame( Fc , cube_kine_local_posy.kine.local.pos.posz)

   というエクスプレッションが施されます。



F SelectOne で、3: Copy of numerical result を選択していた場合は、
   cube.kine.local.posyに、
   
エクスプレッション
ではなく、直接
cube_kine_local_posy.kine.local.pos.posz
のFカーブがコピーされます

 
   いずれの場合も最初にcube.kine.local.posyにあったFカーブの情報は消されますが、最初に
   cube_kine_local_posy.kine.local.pos.posx に オリジナルFカーブとしてコピーしていますので、
   FC_JitterのPPGの キャンセル ボタンを押すことにより元のFカーブに戻せるようにしています。



G さて、とりあえずデフォルトの設定でFカーブにジッターを与えましたが、ジッターのかかり具合が気に入らず
   変更したいとします。
   一度、キャンセル ボタンを押して元に戻してもいいのですが、面倒ならそのまま
FC_JitterのPPGのパラメータを
   変更して、生成ボタンを押してもかまいません。
   作業中のシーンを閉じない限り何度も修正しなおすことが出来ます。
   (作業中のシーンを閉じ再度開いたときでもオリジナルのFカーブはNullのposxに残っているので復帰可能です。)

   では、そのまま パラメータである 最小・最大 と、STP_Min・STP_Max を変更してみます。
   変更前のデフォルト設定では、最小・最大 STP_Min・STP_Max とも 0フレームと300フレームにキーが打たれています。

   またその値もそれぞれ -5、
5、1、3 と、一定です。


H では、以下のように変更してみます。

     最大(Max) 
       40フレームに    値 -6
      236フレームに    値 18

    最小(Min)
       51フレームに    値 7
      226フレームに    値 -15

    STP_Max
       56フレームに    値 1
      250フレームに    値 12

    STP_Min
       61フレームに    値 1
      226フレームに    値 10


   最小、最大 STP_Min、STP_Max のキーで一番最初に打たれているキーは、40フレーム目、一番最後は250フレーム目です。
   この 40〜250フレームの間だけジッター処理を行う仕様にしています。

   生成ボタンを押します。

   (Max Min とありますが形式的に大小としているだけで どちらに大きい値・小さい値を入れてもかまいません。)


I ジッターが生成されます。
   STP_Min、STP_Max に与えた値により ジッターが最初は小刻みに起こり
   徐々に 発生幅が大きくなっていきます。
   さらに
最小、最大 に与えた値により最初は中くらいの振幅から110フレームあたりで振幅がおさまり
   また徐々に振幅が大きくなっていっているのがわかると思います。